数理・計算科学系 News

新任教員の紹介 [機械学習/数理統計分野]

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2017.12.04

この記事では2017年10月1日に数理・計算科学系に着任された金森敬文教授にフォーカスします。

* 研究内容:
数理統計学や機械学習に関する研究を進めています.これらは人工知能などと深く関連しています.
内容をもう少し詳しく言うと,世の中のさまざまなデータから役に立つ情報を取り出すために,
新しいデータ解析法を開発することを目指しています.
特に,提案手法の統計的精度や計算効率などを理論的に調べ,
より優れた方法を提案したり,最適性(これより良いものはないという性質)を
証明することに興味をもっています.

* 最近の研究トピック:
ロバストな機械学習アルゴリズムに興味をもっています.ロバストとは「頑健な」という意味です.
最近よく聞くビッグデータは,サイズがとても大きく情報が豊富にあるように見えますが,
個々の値はあまり信頼できない(ノイズが大きい)場合もあります.
ロバストな手法を使うと,大きなノイズによってデータが汚れていてもうまくノイズを取り除くことができます.
このような方法は計算が難しいことが多いのですが,この計算効率を改善し,
ロバストで計算も速いアルゴリズムを開発することに興味をもっています.

ロバストなデータ解析法が発展すれば,より早くより正確な統計的推論を行うことが可能になります.
医療診断の精度が向上するなど身近な応用から,気候変動のようなグローバルな問題まで,
現実を正確に把握し,将来を精度よく予測するための基盤技術として,大いに役立つと期待されます.

* 担当授業:
「数理統計学」という大学2年生向けの講義を担当しています.
この講義では,データから有用な情報を取り出し,適切に判断するための統計的方法を学びます.
統計学は主に推定と検定に分かれますが,これらの初歩的な内容については,すでに高校で勉強しているかもしれません.
最近では,ビジネス分野でも高度な統計学が広く応用され,データ・サイエンティストなどが職業として成立しています.

* 学生へのメッセージ:
何でもよいので,物事に夢中になって取り組むのが良いと思います.
積極的に楽しむことができる学生さんに,私の研究室に入ってもらえると嬉しいです.

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