物理学系 News&Information

古賀研究室 ―研究室紹介 #6―

大規模数値計算で量子多体問題に挑む

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2016.09.05

物理学は、自然界に起きるさまざまな現象の中に法則性を見い出し、それを体系化していく学問です。その対象は、素粒子、原子核という極微のスケールから始まり、多彩な構造や性質をもつ原子レベルの物理、さらに我々を取り巻く宇宙まで、あらゆるものを対象にしています。物理学系の研究室では、そのほとんどすべての領域をカバーし、世界をリードする最先端の研究が行われています。

研究室紹介シリーズでは、ひとつの研究室にスポットを当てて研究テーマや研究成果を紹介。今回は、大規模数値計算で量子多体問題に挑む、、古賀研究室です。

古賀昌久准教授

研究テーマ
物性理論・強相関系
Webサイト
古賀研究室別窓
研究者詳細情報(STAR Search) - 古賀昌久別窓

研究内容

強く相互作用した系の理論 ― 量子相転移、 フラストレーション、 非自明な量子相の探索

最近取り上げているテーマの例として、以下のものがあります。

準周期構造を持つ強相関電子系

準周期構造を持つ強相関電子系

キタエフ模型と量子スピン液体

キタエフ模型と量子スピン液体

冷却原子系と光格子系

冷却原子系と光格子系

軌道自由度を持つ強相関電子系

軌道自由度を持つ強相関電子系

研究詳細

遷移金属酸化物や希土類化合物においては、電子が原子核近傍に局在することにより、強く相互作用した強相関電子系が実現しています。この系においては、強相関効果に起因して、高温超伝導、量子相転移などの多彩な低温物性が現れます。また、原子ガス(Rb, Na, Yb, Kなど)をトラップした冷却原子系、さらにそれらを周期ポテンシャル中に閉じ込めた光格子系も最近注目されている強相関系です。当研究室においては、これらの強相関系にみられる興味深い物性をミクロな観点から解明すべく、量子力学や統計物理の方法を用いて、「強い相関を持つ系の理論」を展開しています。

学生に一言

古賀先生より
物性物理学にはホットでチャレンジングな話題が盛りだくさんです。私たちは、これらの物理学の基本に関わる問題を取り上げ、多体電子論を駆使して研究を行っています。新しいテーマを随時とりいれ、最先端の物性理論の研究をめざしています。

メンバー紹介

  • 助教:那須譲治
  • 修士課程:新崎龍、中内子竜、田口陽二郎、石垣 耕祐
  • 4年生:鴨川友輔、富重博之

※この内容は掲載日時点の情報です。最新の研究内容については研究室サイト別窓をご覧ください。

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