材料系 News

大内研究室 ―研究室紹介 #5―

有機化合物で出来た不思議な塩:「イオン液体」の構造と機能化への学理

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2016.09.09

材料系では「金属」「有機材料」「無機材料」の3つの分野にフォーカスし、独創的かつ挑戦的な研究・開発を推進しています。

研究室紹介シリーズでは、ひとつの研究室にスポットを当てて研究テーマや研究成果を紹介。今回は、液体の常識を超える:水でも油でもないイオン液体を科学する、大内研究室です。

教授 大内幸雄

有機材料分野
材料コース
研究室:大岡山キャンパス・南8号館7階715号室/716号室
教授 大内幸雄 助教 岩橋崇

研究分野 イオン液体 / 物理化学 / 先端分光学 / 有機機能材料
Webサイト 大内研究室別窓
大内幸雄 - 研究者詳細情報(STAR Search)別窓
岩橋崇 - 研究者詳細情報(STAR Search)別窓

研究内容と目指すもの

大内研究室では新奇な液体材料として注目を集めている「イオン液体」を研究しています。「イオン液体」は有機カチオン・アニオンで構成される「塩」ですが、NaClなどの無機塩とは異なり、室温で液体状態にあります。このため通常の有機溶媒には見られない特異な物性を示し、高性能電気化学デバイス、バイオマス資源の有効処理法、温室効果ガスCO2の選択的吸蔵、有害金属の分離・抽出など、多方面での用途展開が検討されています。当研究室ではこのような「イオン液体」の機能・物性を最先端の分光計測技術と量子化学計算を駆使して研究しています。私たちは真空でも蒸発しない・液体の常識を超える新しい液体:イオン液体を使って新世代の有機材料科学の扉を開けることを目指しています。

遂行する研究テーマ

  1. 1.非線形振動分光法(IV-SFG)を用いたイオン液体/分子液体界面の構造解析
  2. 2.イオン液体/金属・半導体界面の電気二重層制御とキャパシター・電池・FETへの応用
  3. 3.イオン液体の電子状態解析
  4. 4.イオン液体の帯電防止機能の高度化と表面科学
  5. 5.イオン液体のソフトインターフェース材料科学

遂行する研究テーマ

界面計測用IV-SFGシステム

界面計測用IV-SFGシステム

IV-SFGで液体/液体界面の分子配列が分かる。MD計算結果とも対応

IV-SFGで液体/液体界面の分子配列が分かる。
MD計算結果とも対応

電子状態計測用UHV-UPS

電子状態計測用UHV-UPS

UHV-UPSでイオン液体の電子状態が分かる。電子物性・電子機能の根幹的情報

UHV-UPSでイオン液体の電子状態が分かる。
電子物性・電子機能の根幹的情報

材料系の全研究室を紹介したパンフレットは広報誌ページでご覧いただけます。

お問い合わせ先

教授 大内幸雄
E-mail : ouchi.y.ab@m.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2436

助教 岩橋崇
E-mail : iwahashi.t.aa@m.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-3780

※この内容は2016年4月発行の材料系 有機材料分野パンフレットPDFによります。最新の研究内容については各研究室にお問合せください。

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