材料系 News

柿本研究室―研究室紹介 #8―

縮合系高分子、多分岐高分子の合成と応用

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2016.09.20

材料系では「金属」「有機材料」「無機材料」の3つの分野にフォーカスし、独創的かつ挑戦的な研究・開発を推進しています。

研究室紹介シリーズでは、ひとつの研究室にスポットを当てて研究テーマや研究成果を紹介。今回は、一本道じゃつまらない!いろんな機能を示す多分岐高分子、柿本研究室です。

教授 柿本雅明

有機材料分野
材料コース・ライフエンジニアリングコース・エネルギーコース
研究室:大岡山キャンパス・南8号館805号室/804号室
教授 柿本雅明 助教 難波江裕太

研究分野 高分子合成 / 芳香族高分子 / ハイパーブランチポリマー / 触媒
Webサイト 柿本・早川研究室別窓
柿本雅明 - 研究者詳細情報(STAR Search)別窓
難波江裕太 - 研究者詳細情報(STAR Search)別窓

研究内容と目指すもの

柿本研究室は、縮合系高分子、さらにその中でも多分岐高分子の合成を得意としており、その合成技術を生かして、これまでにない機能性材料の開発に取り組んでいます。最近ではこれらの高分子を原料とした新規炭素材料の開発、新規材料を用いた固体触媒反応など、幅広い応用にも取り組んでいます。所属する学生の皆さんは、分子設計、高分子合成、高分子を原料とした材料合成、材料の機能解析までを横断的に取り組み、実践を通して有機材料工学のエッセンスを「広く、深く」学びます。

分子設計、高分子合成、応用

遂行する研究テーマ

1. 多分岐高分子:ハイパーブランチポリマーの合成と応用

ハイパーブランチポリマーの合成

ハイパーブランチポリマーの合成

分子が鎖状につながった高分子の中には、分岐構造を数多く有する「多分岐高分子」があり、従来の直鎖状高分子とは全く異なる特徴を生かして、新規機能性材料を開発できます。例えばリニアポリマーに少量のハイパーブランチポリマーをブレンドすることで、ガラス転移点や粘度などが劇的に変化する可能性があります。またハイパーブランチポリマーに多数存在する末端に、触媒として作用する官能基を導入することで、環境負荷の少ない新しい固体触媒の開発に繋がります。

2. 炭素とポリマーのハイブリッドによる固体触媒の開拓

ハイパーブランチポリマーが固定化された炭素材料

ハイパーブランチポリマーが固定化された炭素材料

現在アルコールなどの炭化水素類の酸化反応には、高価な貴金属や有害な遷移金属が多く使われています。私達の研究室では炭素材料を利用した触媒によって、遷移金属触媒を代替する研究や、炭素材料の触媒活性をハイパーブランチポリマーを利用して向上させる研究に取り組んでいます。遷移金属の機能を、炭素や水素などのありふれた元素から成る“有機材料”で代替する挑戦は、まさに「現代の錬金術」といえます。

材料系の全研究室を紹介したパンフレットは広報誌ページでご覧いただけます。

お問い合わせ先

教授 柿本雅明
E-mail : mkakimot@o.cc.titech.ac.jp
Tel : 045-924-5058

助教 難波江裕太
E-mail : nabae.y.aa@m.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2433

※この内容は2016年4月発行の材料系 有機材料分野パンフレットPDFによります。最新の研究内容については各研究室にお問合せください。

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