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平成29年度 東工大挑戦的研究賞 受賞

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2017.07.21

中村・布施研究室の布施新一郎准教授(生命理工学コース主担当)、上野研究室の安部聡助教(生命理工学コース主担当)の2名が、平成29年度東工大挑戦的研究賞を受賞しました。なお、布施新一郎准教授は学長特別賞も同時受賞しております。

挑戦的研究賞は、本学の若手教員の挑戦的研究の奨励を目的として、世界最先端の研究推進、未踏の分野の開拓、萌芽的研究の革新的展開又は解決が困難とされている重要課題の追求等に果敢に挑戦している独創性豊かな新進気鋭の研究者を表彰するとともに、研究費の支援を行うものです。本賞を受賞した研究者からは、数多くの文部科学大臣表彰受賞者が生まれています。

布施新一郎准教授

研究課題名:大量核酸供給を可能にする革新的マイクロフロー合成法開発への挑戦

これまでに開発したマイクロフローペプチド合成法

これまでに開発したマイクロフローペプチド合成法

核酸医薬品は低分子医薬品の生産コストの低さと抗体医薬品の副作用リスクの低さの双方の利点をもち、従来の医薬品では難しかったDNAやRNAを標的とできるため、難病を治療可能な夢の次世代医薬品として注目されています。オリゴ核酸は核酸医薬品の中の代表的なものの一つですが、安価な生産法がないことが現在大きな問題となっています。現在最も汎用されているホスホロアミダイト法は、目的物を高選択的に得られるように反応試剤が原料に工夫が凝らされていますが、その分、分子が大きくなっており、多くの廃棄物を生じ、なおかつ高価です。シンプルな構造で安価な反応試剤や原料を用いて目的物を高収率で得られれば理想的ですが、通常そのような化合物は反応性が高すぎて制御できません。布施氏は既にペプチドの合成において、これまで利用不可能と考えられてきた高い反応性をもつ化合物を、微小な流路中で反応を行うマイクロフロー法を駆使して巧みに扱うことに成功しており、この技術を基盤として、40年近くの間、誰もなし得なかったオリゴ核酸の低コスト生産法開発に挑む点が高く評価されました。

布施新一郎准教授

布施新一郎准教授

受賞コメント

これまで小職のマイクロフロー合成法開発にご協力いただいた全ての共同研究者、学生諸氏にこの場を借りて厚く御礼申し上げます。

また、マイクロフロー合成の研究の次のターゲットとして核酸が重要になるのではないかとの中村浩之教授からのアドバイスを元に本研究提案をさせていただきました。

深く感謝申し上げます。

すずかけ台キャンパスは核酸化学分野で著名な先生方が多くいらっしゃいますので、この恵まれた環境を活かして、結果につながるよう鋭意努力したいと思います。

今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

安部聡助教

研究課題名:細胞内タンパク質結晶を用いた革新的構造解析手法の開発

(a)細胞内で形成される多角体結晶、(b)酵素内包多角体の細胞内合成、(c)多角体変異体への細胞内分子吸着

(a)細胞内で形成される多角体結晶、(b)酵素内包多角体の細胞内合成、(c)多角体変異体への細胞内分子吸着

タンパク質の自己集合体であるタンパク質結晶は、これまでタンパク質の3次元構造を決定するツールとして広く用いられてきました。近年では、内部に機能性分子を内包可能な細孔空間を形成するため、新しい材料化学を切り開く固体材料として注目を集めています。安部氏は、特に細胞内で自発的に形成されるタンパク質結晶に着目し、細胞内結晶工学による機能性タンパク質結晶の開発を進めています。その知見を基盤として、細胞内タンパク質を用いた外来ペプチド、タンパク質の構造解析手法への挑戦研究が高く評価されました。

安部聡助教

安部聡助教

受賞コメント

上記の研究は、上野隆史教授のご指導のもと、多くの共同研究者や学生と実施した成果です。この場をお借りして深く感謝致します。本研究により、生体機能化学だけでなく、構造生物学へ貢献することを目指します。

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