生命理工学系 News

科学教室「細胞分裂の観察」開催報告

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2017.05.16

生命理工学院 基礎生物学教室は、3月25日に大岡山キャンパスにおいて、小学生から高校生までを対象とする科学教室「細胞分裂の観察~1個の細胞からどうやって個体が作られるの~」を開催しました。

濱口名誉教授の説明を聞く

濱口名誉教授の説明を聞く

付き添いの父兄に観察内容を説明する参加者

付き添いの父兄に観察内容を説明する参加者

私たち多細胞生物の体は、多くの細胞が1つにまとまって形作られています。その形成は、卵と精子が受精した1個の細胞である受精卵が分裂するところから始まります。今回の科学教室は、この細胞分裂という生命現象の始まりを顕微鏡を使って実際に目で見ることを目的として、東工大基金 理科教育振興支援の後援を受けて開催されました。

開催当日は、小学校3年生から高校1年生までの様々な年代が集まりました。まずは参加者全員で今回の題材であるウニの体の構造や生態を学んだ後、実験を開始します。本実験では、従来より、細胞分裂や発生の過程を研究するために多く使われてきた動物であるウニを使いました。

ウニの卵に受精をするところ

ウニの卵に受精をするところ

最初に顕微鏡の基本的な使い方を習得してもらうため、様々な発生段階の固定標本の観察を行いました。この段階でプレパラートの扱い方や顕微鏡の構造などを学んだ上で、標本の形を詳しく把握するため、各自スケッチや写真撮影を行いました。

続いて、ウニの生きた卵と精子を各自で受精させ、卵から受精膜があがり、その後1時間かけて初期の卵割(第1分裂)が行われる様子を観察することができました。

また、その後の発生を観察するため、開催の数日前から受精させた標本も用意しておきました。この標本を観察することで、卵割がさらに進んだ状態やプルテウス幼生など様々な段階の標本を確認しました。これは生きている標本なので、幼生が目の前で動き回る様子も観察できました。

さらにウニ以外にも、メダカやオタマジャクシを観察し、ウニとの違いも把握しました。希望者にはカエルのオタマジャクシを持ち帰ってもらい、その後の発生を自宅で観察できる機会を提供しました。

参加者の中には、過去に開催した別の科学教室に参加した方もいました。基礎生物学教室では、今後も小学生から高校生の期待に沿えるイベントの開催を予定しています。決まり次第、基礎生物学実験室のウェブサイトにてお知らせしますので、ふるってご参加ください。

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